生まれ故郷北海道函館を舞台に、悲哀に充ちた人間愛を描く不遇の作家、佐藤泰志。代表作「海炭市叙景」に続く唯一の長編小説を「オカンの嫁入り」で新藤兼人賞を受賞した呉美保監督が映画化。やんわりとした女性目線の手法で描き上げた。心に傷をもち、生きる目的を失った男と、不遇な環境の中で既に人生を諦め生きている女。夏の函館を舞台に、愛を求めながらも、ままならない現実を生きる男女のひたむきな姿を描いたヒューマン・ドラマ。今まさに旬の俳優、綾野剛の主演作品。
タイトルの意味は「そこだけでは、光り輝くことができる」。遠くから昇る朝日が二人をそっと照らすラストシーンが象徴している。
©2014佐藤泰志/「そこのみにて光輝く」製作委員会