舞台は1979年のカリフォルニア。主人公はルディとポールのゲイのカップルと、ダウン症のマルコ少年。肉体的、精神的にハンデを持った子供と、家族のように過ごすゲイの実話から生まれた物語。モデルになった男性と同じアパートに住んでいた脚本家がシナリオを書き、その脚本を読み、大泣きしたトラヴィス・ファイン監督が映画化に成功。映画は、社会的にもまだ認められていないゲイカップルが、障害をもった他人の子供を養子にするという前代未聞の裁判劇へと展開する。
本作の演技で沢山の男優賞を受賞した、ルディ役のアラン・カミング。ポール役にはハリウッド作品「LOOPER」に出演したギャレット・ディラハント。マルコ役には、実際にダウン症であり、職業俳優になる夢をもつアイザック・レイヴァが演じ、その屈託のない笑顔が印象深い。愛情が溢れる嘘偽りのない三人の強い絆は、血を分けた親子以上に感動的だ。ちなみにタイトル名は、マルコの大好きな食べ物「チョコレートドーナツ」から付けられている。
血はつながらなくても、法律が許さなくても、家族であることは、絶対に消せない事実。 力強いメッセージが観る者の胸にダイレクトに伝わってくる「真実の愛」の物語だ。
©2012 FAMLEEFILM, LLC