祖国ポーランドの歴史をテーマに、労働者の姿を描いてきたアンジェイ・ワイダ監督の最新作は、ポーランドの独立自主管理労組「連帯」設立と闘いの模様を、初代委員長ワレサと、彼の家族の日々を通し描かれた歴史大作。映画は女性記者とワレサのインタビューという形をとり「連帯」発足から現在に至るまでの波乱な道のりを、実写映像と当時の記録映像を結合し、回想という形で展開。ワレサと彼の家族、特に妻への敬愛が感じられる演出に好感度が上がる。
ポーランドの歴史を知るためのガイド・ブックのようで、意外にも作りはゆるやか。 歴史を変えた型破りな男の痛快劇が描かれている。