御年80歳。「戦場のピアニスト」の巨匠ロマン・ポランスキー衝撃の最新作。「マゾヒズム」の語源となったザッヘル=マゾッホの自伝的小説に着想を得た戯曲の映画化。登場人物は知性の欠片もない謎の無名女優ワンダと、自信家で傲慢な演出家トマの二人。映画は舞台「毛皮のヴィナース」のオーディションを受けに来たワンダにトマが渋々付き合うことになるという設定で展開する。魔性の魅力でトマを支配し始めるワンダ。二人の力関係が逆転していく様が演劇調でエレガントに描かれる。
ワンダ役に、ポランスキー監督の妻で女優のエマニュエル・セニエ。方やワンダに翻弄される演出家トマにマチュー・アマルリック。実力派同士の演技対決も見ものだ。
©2013 R.P. PRODUCTIONS – MONOLITH FILMS