メビウス

Moebius

  • 新宿シネマカリテほか全国公開
  • 2013年 韓国映画 83分

女の性 男の性
狂気と苦悩と快楽の輪が廻る…

メビウス

韓国の鬼才キム・ギドク衝撃の最新作。これまで「魚と寝る女」「うつせみ」等で「男女の愛」「人間の業」をセリフなしで表現してきたが「メビウス」もまた、演者たちの「笑う」「泣く」「叫ぶ」の感情表現だけで物語が進行する。シンプルで残虐。よって韓国では上映が制限され、日本公開においてもギリギリR18指定で許された実に挑発的で過激な作品なのだが、観客に隙を与えず釘付けにする見事な作り。ギドク・ワールド全開、ファンの心をゾクゾクさせる真骨頂といえる作品だ。

主人公は一軒家に暮らす父・母・息子の三人の家族。だが、彼らの関係は既に冷め切っている。父(夫)は雑貨屋の若い女と不貞を働き、それに気づいている母(妻)は嫉妬に狂い、夫の性器を切り取ろうとする。しかし力づくで阻止された母はその矛先を可愛い息子に向ける。性器を切り取られ激痛に耐える息子に、父は精一杯の愛情を傾けるのだが…不貞の父にチョ・ジェヒョン。韓国版阿部定を女優人生を賭け挑んだイ・ウヌは狂気の母、不倫相手の二役をセンセーショナルに演じ分けた。

  • 監督:
    キム・ギドク
  • 出演:
    チョ・ジェヒョン
    ソ・ヨンジュ
  • 配給:
    武蔵野エンタティンメント

韓国の新生ソ・ヨンジュは若干15歳で息子役を演じた。セリフのない「笑う」「泣く」「叫ぶ」の映画。やがて観る者に「惨い」「怖い」「痛い」の感情を植えつけていくのだ。

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