モナコ王妃グレース・ケリーの歴史に残る知られざる1ページを描いた物語。「エディット・ピアフ~愛の賛歌~」のオリヴィエ・ダアン監督最新作。ハリウッド一の美貌を持つニコール・キッドマンがプリンセス・グレースを華麗に演じている。憧れのモナコでの撮影を敢行し、全てが美しい映像で綴られている。映画はハリウッドからモナコに嫁いで6年後が舞台。宮殿のしきたりに馴染めずにいたグレースが、過去最大の危機に直面し、女優としての経験を活かし国を救うまでが描かれる。
かつて「ダイアルMを廻せ!」や「裏窓」でヒッチコック作品に出演し喝采を浴びていたグレース。そのヒッチコック監督から再び映画「マーニー」の出演依頼を受け、ハリウッドへの復帰に心動かされたグレースだったが、国の危機を救うため“女優”ではなく“王妃”として決意を固め、自分自身のため、愛する家族ため、そして国のために生涯一の難役に挑む姿は潔く、とかく華やかさが際立っていたプリンセスのイメージが覆される。
カルティエやディオールが協力した衣装をキッドマンが美しく着こなす姿に溜息が洩れる。すべてにおいてニコール・キッドマンのための映画といった感じがする。
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