The Strange Case of Angelica
現役最高齢監督のポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリヴェイラ。2015年4月2日、惜しまれつつも106歳で永眠した監督が、101歳の時に完成させた幻の傑作。1952年に監督自身が脚本を執筆しながらも映画化されなかったものだが、半世紀以上の時を経て、時代を現代に移し映画化が実現した。若くして天逝した絶世の美女アンジェリカの幻影に心奪われていく青年の悲劇の物語で、現代の物語が中世の時代にタイムスリップしたかのように描く独特の映像魔術は本作でも冴えている。
青年イザクに、オリヴェイラ監督の実孫であるリカルド・トレパ。神秘的で魅力的な微笑みを浮かべるアンジェリカに美人女優ピラール・ロペス・デ・アジャラが扮している。
© Filmes Do Tejo II, Eddie Saeta S.A., Les Films De l’Après-Midi,Mostra Internacional de Cinema 2010