きみはいい子

  • テアトル新宿ほか全国ロードショー
  • 2015年 日本映画 121分

きみを抱きしめてあげたい…

きみはいい子

「そこのみにて光輝く」で大成功を収め、今最も力のある女性監督として注目される呉美保監督最新作であり、第28回坪田譲治文学賞を受賞した中脇初枝さん原作「きみはいい子」の映画化。5篇の短編からなる原作小説のうちの3篇「サンタさんの来ない家」「べっぴんさん」「こんにちは、さようなら」を原案に“とある町で起こるひとつの物語”として手堅く纏め上げた。高良健吾、尾野真千子を筆頭に「そこのみにて光り輝く」の池脇千鶴、高橋和也が安定感のある演技で挑んでいる。

真面目だが頼りない新米の小学校教師岡野。ママ友との表面的な付き合いの中で良い母親を装いながらも、家では娘に暴力をふるっている雅美。最近認知症の兆しが見え始めた一人暮らしの老女あきこ。そこにあるのは、幼児虐待、いじめ、痴呆、孤独、障がい等、現代社会を取り巻く問題。映画は物語の軸となる3人の大人たちと彼らに関る子供たちが直面している問題と、一歩踏み出すための“気づき”を、温かな目線で追い“人と人との繋がり”と“ささやかな幸せ”の関係性を説いていく。

  • 監督:
    呉美保
  • 出演:
    高良健吾
    尾野真千子
  • 配給:
    アークエンターティメント

いい子と誉められたい。愛していると抱きしめられたい。大丈夫?と慰めてもらいたい。辛辣な思いが心を巡りながらも温かな感情が湧き上がる。痛々しくも光の見える作品だ。

© 2015『きみはいい子』製作委員会