19世紀末のフランス。聴覚障がいの少女たちが暮らす修道院。三重苦の少女マリーと、彼女の教育係シスター、マグリットとの愛と奇跡の真実の物語。公開に併せバリアフリー上映も予定している。光と音のない世界で10歳まで野生児のようにして過ごしていたマリー。限りある命の中で教育係を申し出たマグリット。このマグリットとの出逢いにより、マリーは“言葉が生み出す偉大な力”“心がふれあうことの温かさ”“光ある未来”そして“人として生きることの素晴らしさ”を知るのだ。
「奇跡の人」のヘレン・ケラーとサリバン先生でも御なじみの「魂の挌闘シーン」はマリーとマグリット版でも迫力のシーンとして観る事ができるが、根気強く精魂込め相手に思いを伝えれば、必ずや相手もその誠意に答えてくれるものだということ、そして人間は何かを学ぶことで成長していくのだということを、教えてくれているようだ。マリーとマグリットの美しい絆を象徴するかのように、キラキラと輝きに充ちた映像美。フランス映画らしく気品に溢れ、新鮮な感動を呼んでいる。
マグリット役にフランスの女優、イザベル・カレ。マリー役には自身も聴覚のハンデを背負うアリアーナ・リヴォアール。“もうひとつ”のヘレン・ケラーの物語が誕生した。
© 2014 - Escazal Films / France 3 Cinéma - Rhône-Alpes Cinéma