印象派絵画の巨匠ピエール=オーギュースト・ルノワールの次男ジャン・ルノワール監督作品。1936年に撮影し「戦争」を乗り越え1946年にパリで公開された貴重なモノクロ作品が、デジタルリマスター版にて鮮やかに蘇った。まるで父ルノワールの絵画がそのまま実写映像化されたような優雅さと躍動感に溢れ、CGでは表現できない新鮮な感動が詰まっている。ルキノ・ビスコンティ等、後の巨匠たちも助監督として参加。主演女優シルヴィア・バタイユの可憐さにも心奪われる。
結婚を控えた娘が家族と婚約者と共に出掛けた「ピクニック」で経験する一瞬のきらめきと揺らぎ。人生の歓びや切なさが40分間に凝縮された普遍的男女の悲愛の物語だ。