死んだ夫との魂の旅を通し描かれる夫婦の究極のラブストーリー。湯本香樹実原作の同名小説を世界の名匠黒沢清監督が映画化。死人が蘇り愛する人に逢いに行くというアジアの神秘性とホラー的要素が加味されている。3年間、失踪していた夫が突然妻のもとに帰ってくる。「俺、死んだよ」…。そして夫は妻を連れ旅に出る。それは失われた時を巡る旅であり「さよなら」を告げるための旅…。心残りのある夫が旅を共にすることで妻への思いを成就し成仏する姿が叙情的に描写された秀作。
どんなカタチであっても「一緒にいたい」と思う夫婦の深い愛が伝わる。深津絵里、浅野忠信が初の夫婦役に挑む。第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞受賞作。
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