「冬の小鳥」で鮮烈なデビューを飾ったウニー・ルコント監督、6年ぶりの待望の最新作。孤児院で育った自身の体験を基に描いた前作に引き続き、本作でも自身の人生を重ねた心揺さぶる作品を生み出した。自らの出生を知るため、息子を連れパリから港町ダンケルクへ移り住んだ理学療法士エリザ。患者である中年女性アネットの治療を重ねていくうちに意外な関係性に気づいていく…。30年の月日を経てめぐりあう母と娘の運命的強い繋がりを“せせらぎ”のような繊細なタッチで描く。
エリザ役のセリーヌ・サレットと、アネット役のアンヌ・ブノワ。辛い過去を引き釣り生きてきた母娘の複雑な心情を機微豊かに演じ、メランコリックな余韻を残している。
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