永い言い訳

©2016「永い言い訳」製作委員会
「あたらしい家族」の物語

永い言い訳

「ゆれる」「ディア・ドクター」などを代表作にもつ西川美和監督、4年ぶりの待望の最新作。すべてオリジナル脚本で勝負し、作家としても活躍中の西川監督だが、本作「永い言い訳」もまた二度目の直木賞候補となった自身の小説を映画化したもので、監督自ら“自分の人生の集大成”であると断言した。妻が死んでも一滴の涙も流せなかった男の“永い言い訳”を綴った傑作。時の流れ、人との交流を通し変わっていく“男の心”。温かく自然体に、鋭い洞察力で見つめる監督の力量。圧巻だ!

人気作家の津村啓こと衣笠幸夫は、妻が旅先で親友と共に不慮の事故死を遂げたと知らせを受ける。妻が死んだというのに涙一つ流さず、世間的には悲劇の夫を演じる男が、ある日妻と一緒に亡くなった親友の遺族と出会う。体裁を気にし、自分の弱さや醜さを誤魔化しながら生きてきた傲慢男が、心のままに生きる親子と出会ったことで、凍った心に血が通い始める…。主人公幸夫に本木雅弘。「おくりびと」以来、7年ぶりの主演作で、人間の醜態をさらけ出した役柄を熱演。新境地を開いた。

  • 監督:
    西川美和
  • 出演:
    本木雅弘
    竹原ピストル
  • 配給:
    アスミック・エース

人間とは他者との関わりがあってこそ成立する。自分を愛してくれる人を蔑ろにしてはいけない。そんな人生の教訓に心が響く。共演者竹原ピストルの素朴さも印象に残った。

©2016「永い言い訳」製作委員会