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Pirates of the Caribbean: Dead Men Tell No Tales
2003年『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』から始まったシリーズも今回で5作品目。ジャック・スパロウ役のジョニー・デップのほか、ライバル海賊バルボッサ役のジェフリー・ラッシュ、今回ジャックへの復讐に燃える“海の死神”サラザール役のハビエル・バルデムが登場と豪華競演。
バミューダ・トライアングルから解き放たれた”海の死神”キャプテン・サラザールとその一団は、過去の因縁からジャック・スパロウに復讐を果たすべく呪われた幽霊となって襲いかかる。そんな危機的状況を打開する唯一の方法は、最後の海賊しか手にできない伝説のポセイドンの槍を見つけ出すこと。同じく10年に1度しか陸に上がれない呪いをかけられたウィルの息子ヘンリーもポセイドンの槍を手に入れて父の呪いを解くためにジャックに近づくのだが・・・・。
これぞハリウッド、これぞ究極のエンタテインメントが観れる。
©2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
1954年.シェイクミキサーの販売員レイ・クロックの元に大量の注文が入る。注文先に興味を持った彼はカリフォルニア州南部にある「マクドナルド」を訪問する。そこで見た合理的なサービスと高品質にこだわる店のコンセプトに魅了されたクロックは、経営者のマクドナルド兄弟に「マクドナルド」のフランチャイズ化を持ちかける。順調に全米展開を広げていくが、利益を追求するクロックと店のコンセプトを固辞する兄弟との関係は次第に悪化し、全面対決へと向かっていく・・・。
タイトルのファウンダーとは、「創業者」「設立者」の意味。マクドナルドの創業者レイ・クロック役を名優マイケル・キートンが自身の野望に突き進む癖のある演技を魅せる。
©)2016 Speedee Distribution, LLC. All Rights RESERVED
無重力の宇宙ステーション内で未知なる生命体と対峙するSFサスペンスホラー。主演は「サウスポー」のジェイク・ギレンホール。日本の真田広之共演。 2017年.火星で未知の生命体が発見され、世界各国から集められたスペシャリスト6人の宇宙飛行士。国際宇宙ステーションで極秘調査を開始するが、小さく透明で美しい未知の生命体は、次第に形を変え進化し、宇宙飛行士たちを襲い始める・・・。
「エイリアン」を初めて観たときの衝撃が蘇る。宇宙ステーションの密室で襲いかかる進化し続ける生命体の恐怖。脚本は、「デッドプール」のポール・ワーニック&レット・リース。筋肉細胞と脳だけの進化する生命体の設定が凄い。
©2016 CTMG, Inc. All Rights Reserved.
引退したジャン・ウィックがロシアン・マフィアへ壮絶な復讐を果たしてから5日後。元の平穏な生活を過ごすため、恩のあるイタリアン・マフィアのサンティーノからの殺人依頼を断るが、そのことでサンティーノの逆鱗に触れジョンの自宅は爆破されてしまう。怒ったジョンはサンティーノへの復讐を始めるが、逆にジョンの首に7億円もの懸賞金がかかったことで世界中の殺し屋から命を狙われることになってしまう・・・。
今回ローレンス・フィッシュバーンが地方組織のボス、キング役で出演し、キアヌ・リーブスとマトリックス以来の共演を果たしている。
©2016 CTMG, Inc. All Rights Reserved.
日本のスーパー戦隊シリーズをローカライズした英語版特撮ドラマを、総製作費約120億円で映画化。 紀元前、世界の運命を決める大きな戦いが起こり、5人の戦士によって地球は守られた。平凡な毎日を過ごしていたジェイソンら5人の若者が、立ち入り禁止の採掘所で不思議なコインを手にしたことで、超人的なパワーを身に付ける。戸惑う彼らの前に、昔、世界を守った“パワーレンジャー”の1人ゾードンと機械生命体アルファ5が現われる。
地球を滅ぼすため復活した悪の戦士リタ・レパルサを阻止するため、ジェイソンたちが新たなパワーレンジャーに選ばれたと告げられるが……。
©2016 Lions Gate TM & ©Toei & SCG P.R.
江戸時代幕末に宇宙から襲来した天人(あまんと)が日本を開国させると、天人の指示により廃刀令が発令され侍は衰退の一途を辿る。そんな中、侍魂を堅持する風変わりな侍、坂田銀時は、剣術道場の息子・新八と謎の戦闘種族の少女・神楽と出会う。次々に起こる事件に奮闘するのだが・・・。 パラレルワールドの時代劇でコメディ色が強く、実在の桂小五郎や新選組、高杉晋作もどきが登場する。
原作漫画を知らなくてもクスクスと笑ってしまう福田マジックはさすが。小栗旬の自分モノマネや佐藤二朗のモジモジ喋りと遊び感が原作とマッチしている。
©空知英秋/集英社 ©2017 映画「銀魂」製作委員会
北欧の若き俊英グズムンドゥル・アルナル・グズムンドソン初の長編作品。アイルランドの閑散とした漁村を舞台に、思春期を迎えた少年たちの淡き“性”を繊細かつ残酷に描いた監督の自伝的“ラブストーリー”。「ボーイズ・ラブ」とは全く別の次元の作品で、「セクシャル・マイノリティ」と「アイデンティティ」というデリケートなテーマに切り込み、品格を伴い演出。アイスランドの頼もしい新星として世界が絶賛。第73回ベネチア国際映画祭クィア獅子賞ほか、数々の映画賞を受賞した。
幼なじみのソールとクリスティアン。いつも一緒だった二人だが、ソールが以前から想いを寄せていた少女との仲が急接近したことで、クリスティアンの心は複雑に乱れ始める…。どこか奥手な二人の少年が、やけに早熟な少女たちと関りをもつことで、友情から“恋”へと気づき始めていく過程が自然体に描かれている。噂話をネタに日々の生活を送るこの村で、「秘密」を持ってしまった少年たちの心の葛藤と強い絆。親には絶対に見せない「思春期の素顔」もきめ細やかに映し出されている。
タイトルの「ハートストーン」とは、「Heart」と「Stone」という2つの単語を1語に合わせ作った造語であり、“温かい感情”と“厳しい環境”を意味している。
©2016 SF STUDIOS PRODUCTION APS- JOIN MOTION PICTURES EHF2016
日本人初のヴェネツィア・ビエンナーレ&ヴェネツィア国際映画祭の全額出資を得て製作され、第72回ヴェネツィア国際映画祭マジックランタン賞とソッリーゾ・ディベルソ賞の2冠に輝いた長谷井宏紀の第一回監督作品。孤児の少女が、盲目のギター弾きと出会い自分の居場所を見つけ出すまでが感動的に描かれる。写真家でもある長谷井監督の美的センス溢れる映像には、ロケ地フィリピンのスラム街のような町並みは瑞々しく、ストリート・キッズの必死さは伸び伸びと捉えられていた。
盗みをしながら必死に生きている孤児の少女ブランカ。母親の愛を乞い“お母さんをお金で買う”ことを思いつく。盲目のギター弾きのピーターと出会った少女は、この老人から得意な歌でお金を稼ぐことを教わり、二人はレストランでの歌の仕事を得るが、順調だったブランカの身に思いもよらないアクシデントが襲い掛かる…。母親からの愛情を欲していた少女は、盲目のギター弾きの温かさに触れ、いつしか彼を父親として見つめるようになるが、その過程がナチュラルで感動的だった。
演技初挑戦のブランカ役のサイデル・ガブテロとギター弾きのピーター・ミラリを筆頭に、路上でスカウトした素人キャストの面々も実にピュア。心に響く愛らしい作品だ。
©2015-ALL Rights Reserved Dorje Film
巨匠フランシス・フォード・コッポラの妻として、女流監督ソフィア・コッポラの母として献身的に家族を支えてきたエレノア・コッポラの80歳にて長編映画初監督作品。家族一筋の中年女性が、夫の仕事仲間であるフランス人男性との予期せぬ旅を体験することで、“忘れていた自分”と出会うまでを、監督自身の実体験をもとに描く人生賛歌。カンヌからパリへ。車で7時間のはずが、何故か寄り道の連続。“観光地巡り”の1泊2日の旅は、アンの何かを変える貴重な時間となっていく。
フレンチディナーに楽しい会話。美しい観光地巡り。登場人物と共に観光気分を満喫できる小粋なロード・ムービー。ダイアン・レインが監督の分身的女性を艶やかに演じた。
©e Films Limited/ The British Film Institute / Curzon Film
イタリア映画界の名匠パオロ・ヴィルズィ監督最新作。イタリア・トスカーナ地方にある精神診療施設で出会ったタイプが全く違う二人の女性が、自由を求め逃避行。無謀な旅を続けることで、ほんの少しの幸せと友情を手にしていく様が軽快に描かれる。前作「人間の値打ち」で、イタリア版アカデミー賞(ダヴィド・ディ・ドナテッロ賞)7部門を独占し話題を呼んだが、本作では最多17部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、主演女優賞、美術賞、ヘアスタイル賞の5部門に輝いた。
心に様々な問題を抱えた女性達が暮らす診療施設。虚言と妄想癖のある自称・伯爵夫人のベアトリーチェ。痛切な過去をもつドナテッラ。ひょんなことから施設を飛び出した二人は、破天荒な旅の中で人生最高の宝物を見つけ出していく…。虚言なのか、マジなのか。ベアトリーチェの奇怪な行動に妙に惹きつけられる。とかく“陰”になりがちな話だが、ベアトリーチェのバイタリティ溢れる陽気さと、陽光眩しいトスカーナの景観、感動のラストが心を和ませ不快感を払拭。後味爽やかな傑作。
「欲望という名の電車」の主人公ブランチをイメージし怪演したヴァレリア・ブルーニ・テデキス。トップ女優ミカエラ・ラマッツォティのカリスマ性。二人の名演が光る。
人生の終焉をむかえる男と家族と親友との最期の4日間を描いた感動ドラマ。セクス・ゲイ監督自身の母親の闘病生活の実体験をベースに本作を製作。 俳優として現在カナダに住むトマスは、親友のフリアンが肺がんで、余命わずかであることを知り、スペインを訪れる。末期のため延命治療をしないフリンは、終活準備を始めていた。自分の死後、残される愛犬トルーマンの新たな飼い主探しや、疎遠となっている息子に会うため誕生日を祝にいくなど、心残りをクリアしていく・・・。
誰にでも訪れる人生の終焉。親友のため最後の四日間を過ごすふたりの姿に男の友情を強く感じる。派手なシーンは無いが静かに語りかけてくる心に染みる逸品である。
©IMPOSIBLE FILMS, S.L. /TRUMANFILM A.I.E./BD CINE S.R.L. 2015
優美な才能の持ち主ポーランドの俊英女性監督マウゴシュカ・シュモフスカ日本初上映作品。母親を亡くし心を閉ざした娘と、妻を亡くし心を失った父親。幼い息子を亡くしたことで霊媒師という特殊な能力に目覚めた女性セラピスト。物語は心が離れてしまった父娘がセラピストと出会い、親子の絆を取り戻すヒューマン・ドラマ。最愛の人の「死」を経験した者たちが「愛」という温かなテレパシーを共有し「孤独」から再生していくさまが独特の世界観の中、不思議ムード漂わせ描かれる。
目には見えない心の繋がり。肌で感じる温もり。自分は一人ではないと気づいた時、人は再生へと歩き始めるもの。ベルリン国際映画祭銀熊賞&イーグル賞主要4部門受賞。
©Nowhere sp. z o.o., KinoŚwiat sp. z o. o., D 35 S. A., Mazowiecki Fundusz Filmowy 2015 all rights reserved.
Jeder stirbt fur sich allein
1940年のベルリン。ヒトラーの忠実な支持者だった労働者夫婦が、一人息子の戦死をきっかけにナチス政権の半人道的主義に反感を抱き、285枚の葉書を通し“反戦”を訴え続けた驚きの実話。ゲシュタポの文書記録を基に書かれたドイツ人作家ハンス・ファラダのベストセラー小説「ベルリンに一人死す」の映画化。監督はヴァンサン・ペレーズ。彼の叔父はナチス政権下でガス室で殺害されている。そんな辛い過去が映画製作への意欲となり「人間の尊厳」をテーマした力作が誕生した。
実在夫婦を演じる名俳優ブレンダン・グリーソンとエマ・トンプソン。試練を共有することで夫婦の愛を再認識していく姿を感動的に演じた。共演にダニエル・ブリュール。
©X Filme Creative Pool GmbH / Master Movie / Alone in Berlin Ltd / Pathe Production / Buffalo Films 2016
<ヌレエフの再来>と謳われたバレエ界の異端児セルゲイ・ポルーニンの知られざる素顔に迫ったドキュメンタリー。19歳で英国ロイヤル・バレエ団の史上最年少男性プリンシパルとなりながらも、その2年後突如退団。天才ゆえの苦悩、窮屈なしきたり、両親の離婚に傷つき、酒を煽り、タトゥーを入れるなど、品格を疑われる行為を連発。“ワンダーボーイ”から“バッド・ボーイ”へと自滅した彼の半生を、幼少時代からの秘蔵映像や写真、家族や友人らのインタビューを交え紹介する。
芸術性、柔軟性、跳躍力、肉体美を極めた“神”の踊りに吸い込まれる。現在はアーティストとしてバレエ界、映画界で活躍。ヌレエフの伝記映画など出演映画が待機中。
©British Broadcasting Corporation and Polunin Ltd. / 2016
整形外科医の父・トムは、妊娠中の母・ジュリア、不思議っ子の9歳リゾン、元気いっぱいの7歳ノエ、祖父を連れて家族旅行に出かけるのだが、この日のために買った最新テクノロジーをフル装備した新車は、突然のブレーキが制御不能となり時速160キロでハイウェイを大暴走し始める。途中愛車のドアを壊された怒り狂った男は執拗に追いかけてカーチェイスを繰り広げる。車内はパニック状態となり一家崩壊の危機に。災難続きのなか、4人の行く手には未曾有の大渋滞という最大のピンチが待ち構えていた。
死を覚悟するシーンで家族のそれぞれがヒミツの懺悔し始めるが、その内容が現実的すぎて面白すぎる。
©2016 Chic Films – La Petite Reine Production – M6 Films – Wild Bunch
近未来。未知のウイルスに感染した人類の大半が思考を持たない凶暴なハングリーズとなり、生き残ったわずかな人々は壁に囲まれた安全な基地内で暮らしていた。そしてイングランドの田舎町の軍事施設で異変が起きていた。ウィルスに感染しても見た目も普通で思考能力もある「セカンドチルドレン」たちがいた。彼らからワクチンを作る研究を進める最中、子どもたちの中から特別な知能を持つ少女メラニーが現れる・・・。
音や動くものに反応するハングリーズ(ゾンビ)の登場シーンは面白い。何も無いときはただ立っているだけだが目覚めると集団で襲ってくる圧力は凄い。新しい形のゾンビ映画である。
©)Gift Girl Limited / The British Film Institute 2016