1960年代後半の日本のアングラ文化を生み出した寺山修司の長編小説を映画化。今回映像化に当たり2021年の新宿に設定を変え、荒れ果て乾いた二人の主人公の心と生き様が辛辣に描かれている。 2021年新宿.母親に捨てられた過去を持つ少年院あがりの新次と、きつ音と赤面対人恐怖症に悩むバリカン。ボクシングジムで出会った二人はボクサーを目指して切磋琢磨する奇妙な友情で結ばれていく。
菅田は、役者人生初の肉体改造に挑戦。後編のラストシーンで見事開花した演技を魅せる。「あしたのジョー」の作詞を担当した寺山修司イズムがシンクロした映像に満足。
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