スティーブン・キングが30年もの歳月をかけた「ダークタワー」シリーズの映画化。 原作自体はキングが学生時代に指輪物語と夕陽のガンマンの影響を受け、着想しており全7部のライフワーク作品となった。 ニューヨークに住む少年ジェイクはいつもみる不思議な夢に悩んでいた。その夢は荒廃した異世界で、世界の支柱である「タワー」を巡り、タワーを守る拳銃使いローランドと世界の崩壊をもくろむ黒衣の男ウォルターが壮絶な戦いを繰り広げていた。
ある日夢が現実に存在することに気づいたジェイクは異世界に入り込んでしまう・・・。 スティーブン・キングの数々名作は、子供時代の孤独と空想から成っている。主人公のクセも“人と違う”“秘めた力を持っている”それに時々“過去に何かがある”。この3つのキーワードのうち2つが「ダークタワー」に当てはまるが、ライフワークの映像化はじつに無駄のない構成と演出で飽きさせない。
アクションシーン満載のダークファンタジーは独自の世界観が出来上がっている。原作ファンでなくても楽しめるが、この作品だけでは不満足なエンディングに思える。