※右端をクリックすると次のページに移動します。
「ジュラシック・ワールド」の続編。前作では恐竜の大暴走でパニックに陥ったが、今回も恐竜の暴走は止まらない。遺伝子操作で生み出される恐竜、現代のテクノロジーの進化に不可能ではないかもしれないが、実際恐竜が蘇ったら、きっと人類は滅びるかもしれない・・・。 恐竜のテーマパーク「ジュラシック・ワールド」のイスラ・ヌブラル島に火山の大噴火の兆候に、恐竜たちをそのままにするか、あるいは救出するか。恐竜のエキスパートのオーウェンとテーマパークの運営責任者クレアは、恐竜たちを救う決断した矢先、島の火山が大噴火する・・・。
スピルバーグ監督の夢の映像は、老いてもまだまだ終わりそうにない。
©Universal Pictures
女性の地位がまだ確立されていなかった70年代初頭に「地位」と「名誉」を賭け“男性優位主義”代表の男子元世界チャンピオンのボビー・リッグスとの「バトル・オブ・ザ・セクシーズ=性差を超えた戦い」に挑んだ伝説の女子テニス世界チャンピオン、ビリー・ジーン・キングの偉業と勇気を讃えた感動実話。極めてプライベートな一面に迫りながら、男女の関係を一変させたと言われる<世紀の戦い>の全貌をエキサイティングに描き、爽快なラストで締めくくっている。
エマ・ストーンが、肉体と精神を改造し29歳の女子現役世界チャンピオンを熱演。55歳の男子元世界チャンピオン役のスティーブ・カレル共々実在の人物にそっくりで驚いた。
©2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
原作は2004年に発表した芥川賞作家、町田康の異色時代劇。江戸時代が舞台なのに、ファンキーで英語を混ぜた変わった会話に驚き、次々登場する癖のある登場人物に驚く。超人的剣客腕を持つ浪人、掛十之進は黒和藩に雇ってもらうため”腹ふり党”という怪しい団体が、この藩を潰そうとしているとデマを流すが、これは政略に使えると踏んだ筆頭家老が掛十之進を雇うことに。しかし、”腹ふり党”はすでに解散しており、デマの情報を流した罪で死刑を言い渡される掛が苦し紛れに提案したのは”腹ふり党”をでっち上げることだった・・・。
不真面目の真骨頂といえるくだらないネーミング。掛のライバルの必殺技が「悪酔いプーさん、くだ巻いてポン」・・。猿が喋る、戦う、花火になる?脱力感満載時代劇に注目!
©エイベックス通信放送
「週刊少年ジャンプ」の大人気連載作品、久保帯人原作「BLEACH」を実写映画化。これまでコミックス原作の実写化で成功しているワーナー。ブラザースが福士蒼汰主演でヒットを狙う。 幽霊が見える能力がある高校生・黒崎一護は、ある日人の魂を喰う邪悪な悪霊“ホロウ”に襲われる。一護と家族のピンチに死神を名乗る少女・朽木ルキアが助けに現われる。“ホロウ”との戦いで重傷を負い窮地に追い込まれたルキアは最後の手段として、死神の力の一部を一護に渡し、“ホロウ”を退治する。特殊能力を得た一護は死神代行として戦い始める・・・。
ハリウッド並みに費用かけた大掛かりなセットて撮ったアクションシーンは原作の世界観を再現。凄い映像の仕上げCGも1年以上をかけて丁寧に表現。原作を読まない人も楽しめるストーリーは、大人も子供も両方が満足する映画になっている。
©)久保帯人/集英社 ©2018 映画「BLEACH」製作委員会
男子高校生を主人公にした水野美波原作の青春少女コミック「虹色デイズ」の実写映画化。「荒川アンダー ザ ブリッジ」の飯塚健監督がメガホンをとり、「友情」「恋」「進路」に悩む4人のお騒がせイケメン男子の“本音”を覗き、青春時代ならではの「今」を瑞々しく切り取っている。仲よし4人組、なっちゃん、まっつん、つよぽん、恵ちゃん。高校2年の春から卒業まで、笑って、泣いて、恋をして、一方通行の恋に向かって突っ走る! 佐野玲於、中川大志、高杉真宙、横浜流星の競演は、同世代女子の胸を騒めかせること必至。
彼等が経験する七色に輝く青春の日々は、あっという間に通り過ぎ、二度と戻らない大切な時間。だからこそ想いのままにひた走る若者たちの純粋な姿に感化。清々しい作品だ。
©2018「虹色デイズ」製作委員会 ©水野美波/集英社
難発の吃音という実体験をもとにした押見修造の人気コミックの実写映画化。人との関わりを避け、一人でいることを選んだ少女たちが「音楽」をきっかけに友情を育み、自分の殻を打ち破っていくさまを描く珠玉の青春映画。言葉が上手く喋れないが歌は上手い志乃と、ギターは上手いが音痴な加世。音楽に共通点を見出した二人が、歌うことで自分たちを表現していく姿が実に生き生きと映し出され目頭を熱くさせるが、一人の男子生徒の存在が二人の関係を崩していく所は何とも複雑。思春期特有の微妙な感情が上手く表現されていた。
吃音という難役に挑戦した南沙良と、ギターも完璧だった蒔田彩珠。長編商映画デビューを果たした湯浅弘章監督が、瑞々しい彼女たちの「今」を一瞬のブレもなくきめ細やかに映し出した。
©押見修造/太田出版©2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会
クレイアニメ「ひつじのショーン」のアードマン・アニメーション初の人間、しかも原始人を主人公にした待望の最新作。マンモスが生息していた先史時代。平和に暮らす原始部族の少年ダグと愉快な仲間たちは、ブロンズ・エイジ・シティの暴君ヌース卿に故郷を奪われた。故郷を取り戻すため選んだ手段は、なんとサッカー。表情豊かでユニークなキャラクターの面々と、ウィットに富んだストーリーにはいつもながら感心。これまで以上に作り手の意気込みが感じられる娯楽色強い作品になった。
ワールドカップ開催で賑わった今年。旬な話題を映画に盛り込んだ実にエキサイティングな一作。エディ・レッドメイン、トム・ヒドルストンなど錚々たるキャストの声の出演にも注目!
©2017 Studiocanal S.A.S. and the British Film Institute. All Rights Reserved.
「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM2015」で準グランプリを受賞したオリジナル作品で、フランスでの修業を積んだ片桐健磁監督長編映画デビュー作。幽霊がみえることでワケあり事故物件に移り住み、クリーンな空き部屋へと浄化するルームロンダリングという仕事を任された霊感ネクラ女子と、そのいわくつき部屋で未練タラタラと居座る幽霊たちとの世にも奇妙な物語。池田エライザのこじらせ女子、オダギリジョーの怪しさと優しさ、渋川清彦の軽妙な幽霊が目を惹いた。
ホラー映画の括りから逸脱し、フランス仕込みのポップで洒落た色合いで、心温まる人間関係を重視したコメディというジャンルを貫き、万人に受ける魅力的な作品に仕上げた。
©2018「ルームロンダリング」製作委員会
スペインの新星、カルラ・シモンの少女時代の思い出をもとに作られた少女映画の名作。母を亡くした少女が、新しい家族のもとで本当の居場所を見つけるまでの“ひと夏”の成長物語を、主人公フリダの複雑な心情に寄り添い描かれる。舞台となる田舎町カタルーニャの晴れ晴れとした景観とは裏腹に、いつでも少女の心は曇りがち。温かく迎えてくれた新しい家族(叔父夫婦と幼い義妹)にも上手く馴染めず、つい反抗的な態度をとってしまう。
少女の名を借り監督自身の記憶を辿った物語は、母の死を受け入れ、泣きじゃくる少女の姿で締めくられる。やっと見つけた居場所。真の家族の誕生に胸熱くなった。
©2015, SUMMER 1993
病気を患い治療を続けながらも決して悲観的にならず、前向きにありのままに「今」を生きる5人の子供たちの無邪気な姿を追った珠玉のドキュメンタリー。監督はフランスで大ベストセラーとなった「濡れた砂の上の小さな足跡」の作者でジャーナリストのアンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン。自分の娘を病気で亡くした経験をもつ人だけに、映画監督というよりは母親側から子供目線で捕らえた描写は実に生き生きとしている。家族との生活、学校生活、闘病生活をごく普通に過ごす子供たちから多くのこと学ばせてもらった。
子供たちを一人の人格者として接している病院側の対応にも驚かされる。子供たちは自分の病名をはっきりと把握し、自覚している。映画の中でも医者と子供たちが向かい合い、今後の治療についてを話し合っているシーンがあり、日本の医療との違いにも驚かされた。透析、薬剤の静注など、大人でも逃げ出したくなる辛い治療を小さいながらも受けなくてはならない子供たちに、何ともやるせない気持ちが募るが、子供たちが向かうのは「死」ではなく「明日」であり「今」であることが、子供たちを輝かせているのかもしれない。
病気だからと規制するのではなく「今」やりたいことをさせる。それが子供たちにとって一番の治療薬。どの子もみんな本当に可愛いくて、母になった気分で彼らの姿を追ってしまった。
©Incognita Films - TF1 Droits Audiovisuels
7000人ものユダヤ人が第二次世界大戦下のベルリンに潜伏し、そのうち1500人が終戦まで生き延びたという驚きの史実を、実際の生還者の証言をもとに映画化した実録ドラマ。映画は当時まだ二十歳前後の若者だった4人の生還者にスポットを当て、彼らのインタビューをナレーション代わりに4つの軌跡のドラマが展開される。撮影時にはかなりご高齢になられた4人の生還者だが、鮮明に残る記憶のすべてをしっかりとした口調で語る姿に改めてホロコーストの恐怖が伝わってきた。
絶望を希望に変え奇跡を起こしたその裏には、危険を顧みず手を差し伸べてくれたドイツ市民の善意があった。それが一番の感動話。
©2016 LOOK! Filmproduktion / CINE PLUS Filmproduktion ©Peter Hartwig
ヌーヴェルヴァーグの申し子、天才映画監督ゴダールの2人目の妻で、女優で作家のアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説を、「アーティスト」でアカデミー賞(R)を受賞したミシェル・アザナヴィシウス監督が映画化。1968年のパリで「五月革命」に没頭するゴダールと、20歳になったアンヌの愛と葛藤と革命に溺れる結婚生活と別れまでが描かれる。共産主義的な理想を持つ偏屈で疳癪もちの男だが、どこか憎めないゴダールの人物像を、監督の息子ルイ・ガレルが魅力的に怪演した。
アンヌ役のステイシー・マーティンも、とてもチャーミング。彼女が着こなす赤・青・黄色を基調としたフレンチ・ファッションにも目をとられる。
©LES COMPAGNONS DU CINEMA - LA CLASSE AMERICAINE - STUDIOCANAL - FRANCE 3.
全米で4館からスタートしたクライムサスペンス映画が、クチコミで話題となり全米拡大公開。 ネイティブ・アメリカンが住む保留地ワイオミング州の雪深い土地ウィンド・リバーで、少女の遺体が発見される。事件解決のため現地に派遣されたのはFBIの新人捜査官ジェーン・バナー。彼女はこの土地の文化や環境を考慮せず、FBI特有の操作方法で解決しようとするが捜査は難航する。遺体の第一発見者の地元のベテランハンター、コリー・ランバートに協力のもと、事件の真相を追う・・・。
「ここには静寂と雪しかない」とコリーが言う通り、どこを見ても雪と寒さしかない。作品の背景には保留地へと追いやられたネイティブアメリカンが今までどんな風に扱われてきた苦悩が丁寧に描かれている。
©2016 WIND RIVER PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVE
「64 ロクヨン 前・後編」の瀬々敬久監督が構想約30年の思いを込めたオリジナル最新作。10代の頃に自主映画や当時の若い監督たちがこれからの映画業界を変えるぞとの意欲の中、監督が自身が撮りたいと温めてきた企画がギロチン社だった。たぶんストレートにギロチン社だけをテーマにしたら、ただ暗い卑屈な映画になっていたかもしれないが、同じ時代背景の女相撲一座「玉岩興行」を絡めたことで当時の日本の姿が克明に描かれている。 関東大震災直後の大正末期の日本。ある日、地方興行に女相撲の一座「玉岩興行」がやって来る。理由ありの過去を持つ女力士の中、新人の花菊も家庭に問題を抱え家出をして女相撲なった。
会場には師の復讐をするため「ギロチン社」の若者たちの姿が・・・。暗殺は失敗に終わるが、女力士たちの明るい姿に魅了。
© 2018「菊とギロチン」合同製作舎
韓国で実際に起きたマルチ商法詐欺事件をもとに、詐欺師たちとエリート検事がチームを組んだ犯罪クライムドラマ。 韓国中を騙した大物詐欺師チャン・ドゥチルが死亡したとニュースが報道されるが、ドゥチルの死に疑問を持った“詐欺師だけをだます詐欺師”ジソンは、過去のドゥチル事件の担当検事パク・ヒスに、ドゥチルの逮捕の協力を依頼する。パク検事とプロの詐欺師チームが目をつけたのがドゥチルの右腕クァク・スンゴンだった。計画は順調に行くかと思えたが、実はパク検事には別の目的があった・・・・
キャスティングでオチが判ってしまう犯罪モノが多いなかで、この作品は意外性を保ち続けたダマシのドラマだ。
©)2017 showbox and DOODOONG PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.
バレエに青春を賭ける二人の少女。貧しい家庭に生まれ品行方正とは言えないが、元ダンサーだった父の血を受け継ぐ才能豊かなユリアと、恵まれた環境と容姿でバレリーナになるべくしてなったお嬢様カリーナ。ロシアの名門で、タイプの違う二人が良き親友、ライバルとして競い合い「恋」と「主役」を奪い合う、バレエ版「ガラスの仮面」。技術と容姿が伴って初めてダンサーと認められる過酷な世界。映画はひたむきに「夢」を追いかけながらも、手の届かない少女たちの裏の姿にも照明を当てる。
世界トップ・レベルのダンサーで主演女優二人の華麗なる「白鳥」に堪能。史上最高のダンサー、ニコラ・ル・リッシュの出番も待ち遠しい、バレエ好き必見作品。
©Valery Todorovsky Production Company