2018年3月号

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シェイプ・オブ・ウォーター

The Shape of Water

  • TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
  • 2017年 アメリカ映画 124分

奇才ギレルモ・デル・トロが描く 種族も言葉も超えた“究極の愛

「パンズ・ラビリンス」の奇才ギレルモ・デル・トロ話題の最新作。声を失くした幸薄い女性と、人間でも動物でも神でもない特殊な生きものが恋におちる異色のラブ・ファンタジー。
1962年、冷戦下のアメリカを舞台に、奇妙な生きものを巡り国家暗躍に火花を散らす男たちのサスペンスフルなドラマと、種族を超え愛しあう男女の切なくロマンチックなドラマが融合。特にハリウッド黄金期時代の甘くとろける楽曲に乗り“彼”と“彼女”の純愛ストーリーが「美女と野獣」のごとくミュージカル調に展開される下りに興味はそそられる。

1階が映画館という変わったアパートで一人暮らしをするイライザ。言葉を発することが出来ない彼女は、アメリカ政府の機密機関「航空宇宙研究センター」で清掃員として働いている。ある日センターに不思議な生きものが運び込まれ、“彼”の神々しい存在に惹かれたイライザ。いつしか2人の間に種族を超えた“愛”が芽生えはじめるが…。奇妙な生きものの存在を巡り、何故、アメリカとソ連が火花を散らすのか。それは冷戦下という時代背景がキーポイントになっているが、愛を知った女性の力強さが本作では重要視されている。

  • 監督:
    ギレルモ・デル・トロ
  • 出演:
    サリー・ホーキンス
    マイケル・シャノン
  • 配給:
    20世紀フォックス映画

手話とダンスと表情だけで演じきったサリー・ホーキンス。一生に一度の当たり役に巡りあった。奇妙な生きものに執拗に執着するマイケル・シャノンの悪の強い演技も強烈に印象に残った。

©2017 Twentieth Century Fox

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス

MAUDIE

  • 新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ、東劇ほか全国ロードショー
  • 2016年 カナダ・アイルランド映画 116分

二人で描く ささやかな幸せの絵

カナダ出身のフォーク・アート画家モード・ルイス夫妻の慎ましくも幸せな日々を描いた感動実話。若年性関節リウマチを患い、生涯に渡り手足が不自由で体も華奢だったモード。そんな妻を不器用な愛で支え続けた夫。映画は孤独だった二人の運命的出会いから、固い絆で結ばれた夫婦となり、ささやかな幸せを手に入れるまでを温かみのある演出でゆっくりと綴っていく、誰からも愛される100%ピュアな大人の愛のドラマ。主人公モード役に今年大注目の実力派女優サリー・ホーキンス。夫エベレット役にはイーサン・ホーク。

幼い頃から重度のリウマチを患うモード。一緒に暮らす叔母から自立するため、魚の行商を営む男エベレットの家政婦として働くことに。モードの純粋さは、孤児院で育ち愛を知らずに生きてきたエベレットの頑なな心を溶かし、晴れて2人は夫婦となる。わずか4メートル四方の家で愛する夫と暮らし、大好きな絵を描くことに幸せを噛みしめるモード。やがて彼女の絵は世の中に認められていく…。カナダで最も有名な画家モード・ルイス。その人柄は、まさに彼女が描く無垢で愛らしく温か味のある絵と同様。優しさで癒してくれる。

  • 監督:
    アシュリング・ウォルシュ
  • 出演:
    サリー・ホーキンス
    イーサン・ホーク
  • 配給:
    松竹

か細い体と縮こまった背中。実在の人物を健気に演じたサリー・ホーキンスと、イーサン・ホークの無骨っぷり。とても素敵だ。心に灯が灯るとは、こんな映画のことを言うのだと思った。

©2016 Small Shack Productions Inc. / Painted House Films Inc. / Parallel Films (Maudie) Ltd.

ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男

Darkest Hour

  • TOHOsinemazuシャンテほか全国ロードショー
  • 2017年 イギリス映画 125分

ヨーロッパの絶体絶命を救った伝説の嫌われ者!

第二次世界大戦時、イギリスのチャーチル首相就任から運命の決断をするまでの苦悩を描いた歴史ドラマ。名優ゲイリー・オールドマン特有の個性を全て消し、実在の人物に成りきった演技のスゴさで本年度ゴールデン・グローブ賞を勝ち取る。

1940年ナチスドイツ侵略に、フランスが陥落寸前の窮地に陥っていた、隣国イギリスは侵略の脅威中、就任した新首相ウィンストン・チャーチルは、究極の選択を迫られていた。ヒトラーとの和平交渉か徹底抗戦か・・・。

  • 監督:
    ジョー・ライト
  • 出演:
    ゲイリー・オールドマン
    クリスティン・スコット・トーマス
  • 配給:
    ビターズ・エンド パルコ

嫌われ者と呼ばれていたチャーチルの実像の偏屈ジジイぶりが凄い。歴史的な決断をするため、メトロに一人で乗り市民から意見を聞く交流シーンは、微笑ましいが苦悩するリーダーの背中を押す力強い願いが伝わり感動的だ。
最後のチャーチルの名演説は必見。

©2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書

The Post

アメリカ政府が浸隠すベトナム戦争の真実を暴き、報道の自由を守るため、アメリカ政府と戦った新聞社の姿を描いた社会派ドラマ。

1971年、ベトナム戦争が泥沼化し先が見えない状況の中、ベトナム戦争を分析し現状を記録した国防省の報告書“最高機密文書”が流出する。しかし政府は存在を否定し、スクープしたニューヨークタイムズを訴え規制を謀る。ライバル紙のワシントン・ポストも同じ情報を入手し、編集主幹のベン・ブラッドリーは掲載に向け動き出す。掲載か、見送りか?最後判断は社主のキャサリン・グラハムに委ねられる・・・。

  • 監督:
    スティーブン・スピルバーグ
  • 出演:
    メリル・ストリープ
    トム・ハンクス
  • 配給:
    東宝東和

スピルバーグ監督が「今、撮らなければいけない」と最優先してメガホンを取った作品は、現在のアメリカ政府の姿に対して、国民に発したメッセージのようだ。都合の悪い報道に対しては規制をして抑えにかかる政府に、報道の自由の重要性を説い戦う姿は素晴らしい。この事実からウォーターゲート事件につながるだけに感慨深い映画である。

©Twentieth Century Fox Film Corporation and Storyteller Distribution Co., LLC

ダウンサイズ

DOWNSIZING

ちっちゃな男のデッカイ夢物語。
ベストな人生選びは、ダウンサイズの世界におまかせ!

「ファミリー・ツリー」の名匠アレクサンダー・ペイン話題騒然の最新作。“裕福でストレスのない生活を!”の謳い文句につい誘われ、夢と希望をもって身長13cmに《ダウンサイズ》した男のほろ苦い第二の人生の冒険物語。人口増加、地球環境の悪化などで住みづらくなった現代社会。科学の進歩により、人間が1/14に小型化する技術が可能になったら、“エコ”に繋がるかもしれない…。そんなユニークな発想と現代を風刺的に捉えたシニカルかつ世界規模の壮大な観点から描かれるサイエンスフィクション・アドベンチャー。

いたって平凡な夫婦ポールとオードリー。低収入でストレスの多い生活におさらばし、夫婦揃ってダウンサイズすることを決意。しかし寸前で妻には逃げられ、身長13cmのただの“ちっちゃいオジさん”になったポールの驚きの人生とは?。格差という大きな壁が隔てる世界で、自分の存在価値と人生の意義を見失った男の第二の人生のスタートは、やっぱりそんな甘くはない!と思わせる。だが奇妙な隣人、ベトナム女性との新たな出会いが男の人生観を変え、ベストな人生へと導く下りにひと安心。チャーミングに纏められている。

  • 監督:
    アレクサンダー・ペイン
  • 出演:
    マット・デイモン
    クリステン・ウィグ
  • 配給:
    東和ピクチャーズ

大きな夢をもって小さくなったマット・デイモン。小さな成金オヤジのクリストフ・ヴァルツ。態度はLサイズ級、ベトナム女性のホン・チャウ。三者三様の個性の競演は、とても楽しめた。

©2017 Paramount Pictures. All rights reserved.

ボス・ベイビー

The Boss Baby

赤ちゃんは タクシーに乗ってやって来る?!
おっさんベイビー 世界中の人気を席巻!! 

見た目はキュートな赤ちゃんなのに中身は口の悪いおっさんのボス・ベイビーと、突然彼のお兄ちゃんになってしまったティム少年との兄弟愛を描く冒険物語。マーラー・フレイジーの人気絵本「あかちゃん社長がやってきた」(講談社刊)から着想を得て「マダガスカル」シリーズのトム・マクグラスが監督に着手。全米で封切られるや笑い旋風を巻き起こし異例の大ヒット。数々の名作アニメを手掛けてきたドリーム・ワークス・アニメションの真骨頂となった。可愛いけれど小賢しいボス・ベイビー。「テッド」以来の人気者になること必至。

パパとママの愛情を一身に受け、幸せに暮らす7歳のティム少年。ある日突然、ボス・ベイビーと名乗る弟が黒いスーツに身を包み、タクシーに乗ってやってきた。見た目は超可愛いい赤ちゃんだが、やけに毒舌。おっさん臭い。実は「ベイビー株式会社」の中間管理職で、ある重大任務を任されていたのだ。最初は兄弟ゲンカの絶えない二人だったが、やがて任務全うのため力を合せていく…。ボス・ベイビーを筆頭に登場するキャラクターが個性的で面白く、ハッピーなラストにも好印象。すべてが楽しい!文句なしのアニメーションだ!

  • 監督:
    トム・マクグラス
  • 出演:
    アレック・ボールドウィン
    マイルズ・バクシ
  • 配給:
    東宝東和

日本語版吹替のムロツヨシ(ボス・ベイビー)と、芳根京子(ティム少年)が隠れた才能を発揮。山寺宏一、宮野真守などのベテラン声優陣にもひけをとらない素晴らしい吹替で楽しませてくれた。

©2017 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

去年の冬、きみとの別れ

きみと別れ、僕は生まれ変わる…
すべての人が騙される 究極の純愛サスペンス

「教団X」の芥川賞作家・中村文則のサスペンス最高傑作の映画化。張り巡らされた伏線と罠。衝撃の結末。映像化不可能と言われ続けてきた原作が、数々のサスペンス・エンターティンメントを手掛けてきた「グラスホッパー」の瀧本智行監督によりついに映像化(原作は映画観賞後に読むことをお勧めしたい)。主演はEXILE、三代目JSoulBrothersの岩田剛典。爽やか好青年のイメージを覆す“凄み”の演技で俳優魂を開花した。

野心家の若き記者、耶雲。婚約者の百合子との結婚を控え、最後の危険な勝負に挑んでいた。ターゲットに選んだのは、猟奇殺人事件の容疑者として逮捕された過去をもつ天才カメラマン、木原坂。日本一危険な男の真実の顔を暴こうと取材を進めていくが、木原坂の魔の手は百合子に及んでいく。愛する女を取り戻ため、耶雲の飽くなき挑戦は続く…。岩田剛典、山本美月のご両人が口を揃え「騙された!」と答えた衝撃の結末とは?除々に明かされていく登場人物たちの新たな顔。流石、最高峰サスペンス!食い入るように観てしまった。

  • 監督:
    瀧本智行
  • 出演:
    岩田剛典
    山本美月
  • 配給:
    ワーナー・ブラザース映画

「去年の冬、別れた“きみ”」とは一体誰のことなのか?「謎」と「罠」をかい潜り「真実」に辿り着いたとき、“純愛”という清らか響きと共に、危険な愛の力を痛感させられた。

©2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会

坂道のアポロン

ピアノとドラム 友情のセッション
ぼくの“お気に入り”は 坂の上にある…

「このマンガがすごい!2009オンナ編」第1位、第57回小学館漫画賞一般向け部門受賞に輝いた小玉ユキの伝説的コミックの実写映画化。一生ものの「恋」と「友情」と「ジャズ」に巡りあった3人の男女の10年間の物語。監督は「先生!、、、好きになってもいいですか?」の青春映画の名手三木孝浩。知念侑季、中川大志、小松菜奈の旬なスターを揃えつつ、芯のぶれない演出で若手俳優の成長を逃さずキャッチ。見せ場盛り沢山の青春エンタティメントでありながら、決してアイドル映画にはならない上手い作りで夢中させる。

坂道の多い町、長崎県・佐世保。父を亡くし親戚の家に引き取られた西見薫。転校先の高校で、“札付きの不良”である千太郎と心優しい律子と出会う。彼らとの出会いを通じて“ジャズ”の魅力を知り、自分の居場所を見つけていく薫。やがて一生ものの「友情」と「恋」は、切ない三角関係へと発展していく…。エキサイティングなドラムと軽快なピアノのドラマチックなジャズ・セッションが最大の見せ場。知念がピアノ、中川がドラムと、10か月に及ぶ猛特訓を重ねた努力が実を結び観る者の心を響かせる。本当に素晴らしかった

  • 監督:
    三木孝浩
  • 出演:
    知念侑李
    中川大志
  • 配給:
    東宝=アスミック・エース

繊細な知念侑季。ワイルドな中川大志。小松菜奈の透明感。若手陣のセッションも良い。これぞ青春!と言わんばかりの、一生ものの友情を築いた彼らが羨ましく、とても眩しかった。

©2018映画「坂道のアポロン」製作委員会©2008小玉ユキ/小学館

15時17分、パリ行き

The 15:17 to Paris

554人の命を救った勇気ある行動!!

2015年にヨーロッパで起こった無差別テロ「タリス銃乱射事件」を映画化。「アメリカン・スナイパー」「ハドソン川の奇跡」など数多くの実話を映画化してきた巨匠クリント・イーストウッド監督が、今回は主要出演者に事件に挑んだ当事者本人を起用してメガホンを取っている。

2015年8月21日、オランダのアムステルダム発フランスのパリ行きの高速列車タリスの中で、イスラム過激派の男が自動小銃を持って無差別テロ起こす。たまたま乗り合わせていた米空軍兵のスペンサー・ストーンら幼なじみ3人が犯人に立ち向かう・・・。

  • 監督:
    クリント・イーストウッド
  • 出演:
    アンソニー・サドラー
    アレク・スカラトス
  • 配給:
    ワーナー・ブラザース映画

テロというと爆破テロが一番に浮かぶが、列車内で起きたテロの恐怖が実にリアルだ。 呆気ない終焉に、特別な演出も無い。だからこそ犯人に立ち向かった若者の勇気が伝わってくる。

©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT INC.

リメンバー・ミー

COCO

離れていても、忘れない。
「死者の国」で見つけた“家族の絆”

愛と音楽に溢れる陽気でカラフルな「死者の国」で描かれる“家族の絆”の物語。「トイ・ストーリー3」のスタッフが、いまだかつて誰も見たこのない驚きの世界を、まるでテーマパークに訪れたようなワクワク・ドキドキ感満載のアトラクション・ムービーへと創造した。メキシコの祭礼「死者の日」を由来にお祭りムード全開の中、家族と離れ「死者の国」に迷い込んだ音楽好きの少年ミゲルが、「死者の国」の住人のガイコツのヘクターを相棒に繰り広げる“家族のつながり”に纏わる冒険活劇。光と霧のダイナミックな映像が美しい。

  • 監督:
    リー・アンクリッチ
  • 出演:
    アンソニー・ゴンサレス
    ガエル・ガルシア・ベルナル
  • 配給:
    ディズニー

タイトルの「リメンバー・ミー」とは、家族をつなぐための唯一鍵となる曲。大切な家族のことを歌ったその美しい響きに隠された偉大な力が“奇跡の絆”をもたらす結末に乞うご期待!!

©2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

あなたの旅立ち、綴ります

THE LAST WORD

  • シネスイッチ銀座 新宿ピカデリーほか全国ロードショー
  • 2018年 アメリカ映画 108分

美しい人生の終いかた 伝授します。

死を間近に悟った裕福な老婦人と、彼女に訃報記事を依頼された若き新聞記者の女性の交流をハートミングに描く珠玉の女性映画。ワンマンな性格が仇となり、嫌われ者となり80歳を越え孤独と不安を抱えた老婦人。彼女の人生そのままを写した“最悪な訃報記事”に面食らい、イメージを脱却し素晴らしい人物になろうと前向きに精進していく老婦人の姿は、まるで「クリスマス・キャロル」のスクルージュ爺さんのようだ。パワフルでしんみり。大女優シャーリー・マクレーンの等身大の熟練技に感動。共演にアマンダ・セイフライド。

ジェネレーション・ギャップを超え友情を築くチグハグな二人。アマンダ・セイフライド扮する訃報記者が老婦人の葬儀で述べる「お悔やみの言葉」が、この映画のすべてを物語っている。

  • 監督:
    マーク・ぺリントン
  • 出演:
    シャーリー・マクレーン
    アマンダ・セイフライド
  • 配給:
    ポニー・キャニオン/STAR CHANNEL MOVIES

©2016 The Last Word, LLC.All Rights Reserved.

北の桜守

思い出してはいけない!衝撃の記憶とは?!

女優・吉永小百合の120作目となる映画出演記念作品。構想7年、北海道縦断ロケを敢行した滝田監督は、戦中・戦後にかけて極寒の北海道で懸命に生き抜く母と子の約30年にわたる軌跡を丁寧に描き出した滝田監督の渾身の演出は必見。

1945年樺太。ソ連軍の侵攻で息子2人を連れて逃げた江蓮(えづれ)てつは北海道の網走にたどり着く。戦後の過酷な貧しい環境の中、てつは息子を必死に育て上げる。1971年、てつの次男・修二郎はアメリカでビジネスに成功を収め、15年ぶりに網走に凱旋するが、今もひとりで戦争に行った夫を待つ母てつの年老いた姿に、札幌で一緒に暮らすことを決める修二郎だったが、母てつは戦禍により大事な記憶を失っていたのだった・・・。

  • 監督:
    滝田 洋二郎
  • 出演:
    吉永 小百合
    堺 雅人
  • 配給:
    東映

主人公てつの心情を劇中では、舞台の映像で表現する斬新な舞台演出にはケラリーノ・サンドロヴィッチが担当。

©2018「北の桜守」製作委員会

ハッピー・エンド

HAPPY END

  • 角川シネマ有楽町ほか全国順次ロードショー
  • 2017年 フランス ドイツ オーストリア映画 107分

「愛と死」への“ハッピーエンド”の物語

老夫婦の「愛の終末」を描いた「愛、アムール」の名匠ミヒャエル・ハネケ、5年ぶりの最新作。主演のジャン=ルイ・トランティニャンとイザベル・ユペールが前作同様親子役で共演。一見、続編かと思いきや、全く別の角度から「愛と死」に纏わる家族の物語を捉えている。洒落た邸宅、裕福な暮らし。建設業を営むロラン一家。父親は年老い、娘に会社を任せている。息子夫婦も同居し、最近孫も生まれた。ある日、息子が13歳になる元妻との娘をひきとったことから、平然を装っていた家族の秘密とエゴの物語がゆっくりと動き出す。

  • 監督:
    ミヒャエル・ハネケ
  • 出演:
    イザベル・ユペール
    ジャン=ルイ・トランティニャン
  • 配給:
    ロングライド

移民問題と良くも悪くも現代社会に影響を及ぼすSNSの存在を物語の重要なポジョンに置き、歪んだ愛を深く掘り下げた。不快な結末に、タイトルに込められた監督の意図が飲み込めた。

©2017 LES FILMS DU LOSANGE - X FILME CREATIVE POOL Entertainment GmbH - WEGA FILM - ARTE FRANCE CINEMA - FRANCE 3 CINEMA - WESTDEUTSCHER RUNDFUNK - BAYERISCHER RUNDFUNK - ARTE - ORF Tous droits reserves

ヴァレリアン 千の惑星の救世主

リュック・ベッソンのSF最新作!

「スター・ウォーズ」にも影響を与えたとされる名作SFコミック「バレリアンとローレリーヌ」を実写映画化。
西暦2740年。銀河を守るためパトロールする連邦捜査官のバレリアンとローレリーヌは、宇宙であらゆる種族が共存する「千の惑星の都市」と呼ばれるアルファ宇宙ステーションを訪れる。一見すると平和で活気のある場所だが、本当の姿は宇宙を揺るがす邪悪な陰謀や、歴史から抹殺しようとする暗い秘密が隠されていた・・・。

  • 監督:
    リュック・ベッソン
  • 出演:
    デイン・デハーン
    カーラ・デルビーニュ
  • 配給:
    キノフィルムズ

決してスーパーマンが活躍するヒーローSFではないが、スペースオペラの元祖といえる作品だけに「スター・ウォーズ」や「コブラ」に共通するキャラクターも見所だ。

©2017 VALERIAN S.A.S. - TF1 FILMS PRODUCTION

ザ・キング

The King

  • シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー
  • 2017年 韓国映画 134分

プライドを捨て権力にしがみつけ!!

韓国の1980年代からの高度成長期を背景に、金と権力のために奔走する検事たちの裏側を描いたクライムサスペンス。

木浦。ケンカ好きの貧しい青年パク・テスは、テレビで見た権力で悪を制する検事に憧れて猛勉強の末に一流大学に入り新人検事となる。地方都市で多忙な日々を送るパク・テスは、ある事件の不正に気づき差し戻したことから、ソウル中央地検のエリート部長ガンシクに出会う。ガンシクは組織の流れにまかせて、大統領選挙を利用して権力を持った“1%の成功者”だった。その素顔を知ったテスは、次第に悪の魅力に染まっていく。

  • 監督:
    ハン・ジェリム
  • 出演:
    チョ・インソン
    チョン・ウソン
  • 配給:
    ツイン

©2017 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & WOOJOO FILM All Rights