シリーズ累計640万部を突破した大ベストセラー小説の実写映画化。鎌倉の片隅に佇む「ビブリア古書堂」の若く美しい店主、篠川栞子が、2冊の古書に纏わる秘密を解き明かしていく古書探偵ミステリーで、夏目漱石の「それから」に秘められた50年前の禁断の恋(過去)と、太宰治の「晩年」をめぐるサスペンス(現代)が交差。レトロなムード漂う<読書の秋>に相応しい一本となった。映画としては「それから」をきっかけに知り合った栞子と大輔の恋の進展と、二人に大きく関わっていく同業者稲垣との熾烈なドラマが見どころだろう。
監督は「幼な子われらに生まれ」の三島有紀子。主演に黒木華、野村周平。東出昌大が哀しき文豪を大人の風格で演じ上げた。黒木華、成田凌の「白黒」ファッションが目を惹いた。
©2018「ビブリア古書堂の事件手帖」製作委員会